EPISODE 02

モバイルワークを試行錯誤するブログ

2017年 iOSによる作業自動化で注目したいアプリとサービス

2016年はiOSによるモバイル・リモートワークの基盤を検証・導入してきた。VPNによるセキュアな通信環境、MDM(プロファイルマネージャ)によるデバイスマネジメント、アプリ、コンテンツ配信、ファイル、スケジュール共有、Office365でのドキュメント作成、iOS端末の周辺機器を課題と認識し各検証を行った。端末の運用基盤については、 徐々に構築できている。

2017年は引き続き運用基盤の安定化と新しいiOSの検証、そして2016年の後半から検討しているiOSとクラウドサービスを利用した作業自動化に取り組んでいきたい。そこで2017年初頭、個人的に注目しているアプリ、サービスをいくつかメモしておく。

Workflow https://workflow.is/

過去記事でいくつかフローをエントリーしたが、このアプリはiOSでの作業を自動化するにあたって避けては通れないアプリとなるはず。アプリはAppleWatchにも対応しているので、iPhone、iPadだけでなく、AppleWatchをトリガーとしたフローも検証してみたい。Webサイトにはギャラリーとしてユーザが作成したフローが多く公開されているので、これを参考にしながら独自のフローを作成していく方法で学習するのが習得への近道。現状で、最も利用頻度が高い自動化アプリだ。

Workflow: Powerful Automation Made Simple

Workflow: Powerful Automation Made Simple

  • DeskConnect, Inc.
  • 仕事効率化
  • ¥360

IFTTT https://ifttt.com/

iOSに限定した自動化というよりは、Webアプリの連携を行うサービスという理解。現時点ではあまり真剣に使っていないけど、iOSアプリでは、上記Workflowアプリでは実現できないロケーションサービスが利用できる点に注目している。例えば、子供が通っている学校から子供が出たら、特定のメールアドレスにメールを送信するとか、会社から出たらVPNの接続を促すNotificationを送るとか。さらにWorkflowアプリと連携することで、より複雑なフローを構築できるはず。

IFTTT

IFTTT

  • IFTTT
  • 仕事効率化
  • 無料

myThings https://mythings.yahoo.co.jp/

Yahoo! JAPANの提供する自動化アプリ。国内サービスだけあって、LINE連携や、Yahoo! JAPANのサービスとの連携が豊富な印象。IFTTT同様に位置情報をトリガーとしたフローを構築できるので、指定した最寄り駅についたらLINEでメッセージを送信するなどといったフローが作れる。注目すべきはKiiやSORACOM AirなどのIoTサービスとも連携できるため、iOSから遠隔地のデバイスを制御するなどのフローも簡単に構築できること。Yahoo! JAPANのサービスなので、当然Webサイト、アプリともに日本語で利用できる。

myThings

myThings

  • Yahoo Japan Corp.
  • ユーティリティ
  • 無料

Flow https://flow.microsoft.com/ja-jp/

マイクロソフトが提供するアプリ。何故かアプリはiPhoneのみの提供でiPadアプリは提供されていない様子。Office系のアプリを利用したフローが中心だけど、特に縛りもないようで、DropBoxやGoogleDriveもサポートしている。あまり試せていないがOutlookで受信したメールの添付ファイルをOneDriveに自動保存するというフローはほんの少しのステップで構築できた。アプリは日本語にも対応している。

Microsoft Flow

Microsoft Flow

  • Microsoft Corporation
  • ビジネス
  • 無料

Pythonista 3 http://pythonista-app.com/

その名の通りプログラム言語のPython開発環境をiOS内で実現できるアプリ。自動化フローというよりスクリプトに近い。iOSでの作業自動化を極めるならば、学習しておいて損はないはず。Pythonなので、学習するまでの時間は掛かるけど、スクリプト自体をアプリにして公開できるなど見返りは大きい。今年の後半までには基礎部分だけでもモノにしてく方針。

Pythonista 3

Pythonista 3

  • omz:software
  • 仕事効率化
  • ¥1,200

AppleScript、Shellscript

iOSの自動化ではなく、macOSの自動化を行いiOSと連携するという意味で再学習中。macOSのフォルダアクション機能を使って、iOSで書いたスクリプトをmacOSと同期させることで、様々な作業を自動化できるはずと考えている。現状iOSよりmacOSの方が自動化にあたっての制限は少ないはずなので、重たい処理、連続した処理、ネットワーク負荷が大きい処理などはmacOSにやらせてしまいたい。SSHでMacへログインする手段については既に環境構築済みなので、現時点でもiOSからMacでスクリプトを動かすのは特段難しい課題ではないという認識。


DEP https://support.apple.com/ja-jp/business

Appleの提供するiOS、macOSの自動設定サービス。iOS端末を展開する際にはユーザに応じた設定が必要になるが、手作業で全ての設定を行うのは現実的ではない。そこで、プロファイルマネージャ(MDM)やVPPと連携して、端末の設定を自動化する。

理想的なのは、購入した端末を直接ユーザの手元に配送し電源を入れてWiFiに接続すると、必要な設定やアプリが自動的に端末に反映するというフローだ。いわゆる管理者やキッティングベンダによる設定作業を不要にすることで、端末展開時の時間や費用を大幅に短縮することができる。すでにプロファイルマネージャとVPPについては構築済みなので、あとはDEPへの登録と設定を行えばすぐにでも対応可能と考えている。

いくつかピックアップしてみたが、機能として重複する部分も多いため、全てのサービスを使う必要もなさそうといった感触。逆に色々なサービスを使ってしまうと、混乱するといった懸念もある。今後の展望として機械学習やAIなどのサービスとも連携するようになるのは自明なので、そのあたりも考慮しながら検討・検証していく。