EPISODE 02

モバイルワークを試行錯誤するブログ

iPhone Ⅹが届いたのでレビューする

先週予約したiPhone Ⅹが到着した。ドコモオンラインショップで予約した際に混雑で接続できなかったので、年内に手に入れられればいいかなと考えていたけど、予想に反して発売日に手にすることができた。(自分の分ではなく家族のもの)品薄と聞いていたけど、初動で購入する人は少なかったのだろうか。

少しだけ触らせてもらったので、印象を軽くメモしておく。

端末のデザイン

iPhone 6から大きなデザイン変更もなかったせいもあるのだろうけどかなり新鮮な印象を受ける。iPhoneのアイデンディティだったホームボタンとTouch IDがなくなり、Face IDによるロック解除システムが導入されたことによるデザインの差分は思いのほかインパクトがある。

アップルらしく全体的な見た目も大きな不満はなく、ケースなどには入れずに使いたくなるほどガラスボディの質感は高い。

ディスプレイとボディの継ぎ目が感じられないのは、質感の高さに一役買っていると思う。

もちろんiPhone 7同様に、耐水、防塵機能も存在する。

有機ELディスプレイ

iPhoneでは初めて採用された有機ELディスプレイにも特に気になる部分はなさそう。そもそも今までのiPhoneやiPad Proのディスプレイはもともと発色も自然でギトギトした表現はない印象なので、ビックリするほどの変化は感じられない。

有機ELだよ、と言われれば「ああ、確かに発色はよくなって、目も疲れないのかもなあ」と感じる程度。直射日光の下で使うときは視認性が高くなるけど、これはTrue Toneディスプレイの恩恵があるのかもしれない。

もともとiOSは基調が白背景に黒文字がベースなのでわかりにくいけど、ダーク基調に白文字のアプリを使うときに、黒が綺麗だなと感じる。HDRも対応しているとのことで、Netflixで対応の動画を数分観てみたけど、やはり画面の大きさがテレビやタブレットと比較して小さい分、大きな変化は感じにくい。ただ黒の階調は綺麗だなという印象はあるので、映画を観るのには向いているのかも。

FaceID

新しいシステムとして採用されたFace ID。これは便利なのか不便なのか判断しかねるところ。Touch IDのフローに慣れているので、違和感がないとはいえない。

iPhone 8まではポケットから取り出して使うときのフローは、

ホームボタンの位置を無意識に探す > 認証する > ホーム画面が立ち上がる

だったのがiPhone Ⅹからは、

ポケットから取り出す > 顔と正対する > ロック解除 > スワイプしてホーム画面を立ち上げる

というフローに変化していて使い始めるまでのステップが増えている。

おそらく慣れの問題なのだろうけど、最初は戸惑う。ただ認証自体はかなり高速で精度も高いので、パスワードを設定しない時のiPhoneの使い方というイメージか。

暗いところでも、iPhone Ⅹのディスプレイの明るさ程度があればロック解除はできているので、ベッドの中で操作するようなケースでも特に問題になることはない。

むしろFace IDはiPad Proに搭載された方が、実用度は高いかもしれない。iPad Proは常に画面と顔が正対しているので、使っているときはロック解除された状態を維持しておいて、iPad Proから離れると即時ロックが掛るというのは、Touch IDでロック解除するよりも快適になりそう。

細かいことだけど、メッセージアプリでiMessageなどを受信したときに、ロック中は本文が表示されず、顔を近づけたときに本文が表示されるというのはセキュリティの観点でもメリットがあるし、これからの季節、手袋をしていてもロック解除できるというのはありがたいのではないか。

ホーム画面とかアプリの切り替えとか

これも慣れるまで脳内メモリを消費しそう。左上から下にスワイプで、通知の確認、右上から下にスワイプで、コントロールセンターの表示。下から上へスワイプでホーム画面を表示。下から上へのスワイプを途中で止めると、アプリの切り替え。画面下を左右にスワイプするとアプリの切り替えとなるので、ここは無意識に操作できるようになるまである程度の時間は必要。

特にiPad ProのiOS 11を使っているとアクションを起こす前にあれ?これどっちだっけ?のような状態になる。iPhoneとiPad Proを同時に使うようなケースはよくあるけど、意識せずに使えるようになるまでは、操作をミスることは多くなるような気がする。

iPad Proは使わずにiPhone Ⅹだけを使うのであれば、アプリの切り替えはホームボタンをクリックする動作に比べるとはるかに楽になると思うし、ホームボタンがないことで、画面の中のコンテンツに集中できるというのはある。

切り欠き

これはかなり気になる。特にメモアプリなどの白基調で画面全体を俯瞰するようなアプリを使っているときは、違和感がすごい。本当にこれでいいんだっけ?

スクリーンショットや外部ディスプレイに出力するときには、切り欠きは無視される。上下がトリミングされるわけではなく補完されるといった感じ。なおスクリーンショットは電源ボタンとボリュームの上ボタンを同時押しすることで撮影できる。(Androidのスマートフォンは電源ボタンとボリューム下の同時押しなので、両方使うような場合、若干混乱するかもしれない)

Apple Pay

Suicaのエクスプレスカードはいいとして、iDなどを使うときは、 サイドボタンをダブルクリック > 支払う対象のカードを選択 > Face ID認証 > 支払いというフロー。 Apple Watchと動作は似ているけど、Face ID認証が入る分ステップは増えるのか。これはApple Watchの方が使いやすいといったところか。

スマートフォンの終わりの始まりなのか

9月にApple WatchがLTEに対応し、同じタイミングでMicrosoftはWindows 10 Mobileの開発を終了するとの報道があり、11月にはiPhone Ⅹが発売された。このタイミングでのWindows 10 Mobileの終了を決めたのはiPhone Ⅹの影響も少なからずあるはず。もうiPhoneを超えるスマートフォンを作るのは無理なのではないかと。そしてアップル自身もそう考えているのではと。

そしてFacebookやMagic Leapは数十億ドル単位でスマートグラスの開発を進めていて、モバイルネットワークは5Gサービスの開始も見えてきている。遠くない将来、生活の中心にあるのはiPhoneではなくApple Watchや、AirPods、HomePod、スマートグラスの方向に急速に移行するのかもしれない。