Mac miniをサーバにする
前回までのエントリーで各機器が正常に疎通できることが確認できた。定義した要件に基づく構成案は以下の通り。
こうして整理するとそれほど困難な感じではないかな。
何年か前までMac mini ServerやXserveというハードがAppleから発売されていたけど、今はサーバという位置づけのハードは存在しない。代わりにServer.appというアプリがMac App Storeからダウンロードできる。サーバ「OS」ではなくサーバ「アプリ」
ざっとヘルプを眺めてみた感じ、このアプリである程度の要件は満たせそうだ。一旦Server.appで構築して、不足があれば他のミドルウェアで補完する方針で。
サーバとして動作させるための事前準備
・プロバイダから払い出された固定のグローバルIPアドレスがAir Mac Extremeに設定されていることを確認する。
・ドメイン管理サーバ(お名前.com)にログインしてDNSのAレコード、MXレコードを上記IPアドレスに設定する。
Mac miniにServer.appをインストール
これはいたって簡単で、Mac App Storeを立ち上げてServerで検索しインストールするのみ。Apple IDの取得とクレジットカードの登録が済んでいる前提。価格はOSXとは異なり有料(2,400円)だった。
Server.appを立ち上げたら、ホスト名とコンピュータ名を入力する。
ホスト名:yourdomain.com
コンピュータ名:yourdomain
ネットワークインターフェイスの項目にサーバのローカルIPアドレスが設定されていること
再起動して完了。かなり楽というか、ほとんど数クリックでサーバとして稼働する。あとは各サービスを個別に設定するだけ。あっけないほど簡単で本当にあっているのか不安になるがエラーも出ていないのでこのまま進める。
サーバにリモートでログインする
毎回毎回Mac miniとモニタを接続して設定するのは面倒なので、MacBookからサーバにログインする設定もしておく。
上記画面の概要タブに遷移して、以下の項目にチェックを入れた。
SSH:ON
画面共有:ON
サーバアプリケーション:ON
SSHはターミナルから、画面共有は画面共有アプリからサーバアプリケーションはServer.appからのログインを可能にする。とりあえず全ての項目でログインできるような設定。念のため、システム環境設定の共有で、リモートマネジメントとリモートログインにチェックが入っていて、管理者名でログインできることを確認する。
SSHは、ターミナルからポートの変更と、ルートでのログインを許可せず、あわせて公開鍵によるログインに限定した。
普通はルータにNATの設定をするなずなのだけど、Server.appとAir Mac Extremeは連携しているようで、自動的にNAT変換設定も完了していた。素晴らしい。
これでMac BookにインストールしたServer.app、画面共有.app、ターミナルからMac miniにログイン出来るようになった。ドメイン名とIPアドレスでのログインのどちらも可能になったので、Mac miniはデスクからサーバルームに移動することができる。
ここまでくれば、後は各サービスのパラメータを設定していくだけだ。サーバ設定というよりその名の通りアプリを使っている感触。ポチポチとパラメータを設定するのはクラウドサービスの管理画面を触っているいるのと大差ない。
次回以降は各サービスの設定についてエントリしていきたい。