EPISODE 02

モバイルワークを試行錯誤するブログ

Wacom Bamboo Smart でMateBook Eをタブレットとして使う

Huawei のMateBook Eを購入して以降、テキスト入力をメインとして使っているMateBook E。Dropbox Paper、キーボード、マウスでの作業が予想していたよりも快適だったこともあって、タッチパネルが使えるということをすっかり失念していた。

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購入時はタブレットとして使う想定がはなったとはいえ、折角タッチパネルがあるのに試さないのは勿体ないという気持ちが出てきたので、少しだけタッチパネルの使い勝手を検証してみる。

MateBook Eのカタログ上でのタッチパネルの仕様は以下の通り。

項目 仕様
方式 静電容量方式
筆圧感知 2048
リフレッシュレート 60Hz
ペン入力 Wacom AES

指でタッチしてみる

まずは指でタッチ、スワイプ、手書きメモなどを試してみる。パームリジェクションもきちんと認識されていて、遅延や誤タッチが気になることはなく、いわゆるヌルヌルとした感触を味わえる。iPad同様に指で画面を拡縮したりOneNoteに落書きしたりする分には、全く問題なさそう。こうなると指でのタッチだけでなく、ペンの利用も検討してみたくなる。

ペンを使う

MateBook純正アクセサリのMatePen 2がHuaweiからリリースされているけど、本体とは別売りなのと価格が少し高いような気がしたので、取りあえず以前に使っていたWacomの Bamboo Smartが利用できるか確認してみることにした。

前提としてWacom、MateBook EともにBamboo Smartの組み合わせ時の動作については、両社ともに公式にサポートしていない。とはいえ、細かいチューニングは別としてBamboo SmartがサポートしているWacom AES(アクティブ静電結合方式)はMateBook E側でも対応しているので、理屈から言えば使えるはず。

参考までにWindows 10でサポートされているペンの接続方式は、Wacom AES(アクティブ静電結合方式)とMicrosoft Penプロトコル(MPP)。この辺りが少しややこしいので、以下に整理してみる。

ペンの種類 メーカー 型番 接続方式 税込価格
MatePen 2 Huawei 02452415 AES 8,420円
Surfaceペン Microsoft 3UY-00007 MPP 7,980円
Bamboo Smart Wacom CS320AK AES 5,184円
Bamboo Ink Wacom CS321AK MPP / AES 9,698円

以前Surface 3で使っていたSurfaceペンはMPP方式のため、MateBook Eでは利用できない。試しにBluetoothによるペアリングをしたところ、ペアリングは完了するが、ペンによる入力は受け付けてくれなかった。

MatePen 2とBamboo SmartはAESに対応していて、MateBook Eでの利用は可能という想定。また同じWacomのBamboo Inkは、両方の接続方式に対応しているため、Bamboo Smartが利用できれば、Bambook Inkも利用できるはず。

Bamboo Smartの仕様

項目 仕様
長さ 130mm(ペン先収納時、キャップ含む、突起物を除く)
直径 9.5mm(突起部を除く)
重量 約19g
材質 本体:アルミニウム、キャップ:ABS樹脂
電源 単6電池 (1日3時間の使用で約1年間電池の交換不要)

ペン自体の機能

外観はこんな感じ。素材はアルミニウムのため、価格の割に質感は高い。ペン自体の重量はそれほど重さは感じないが少しリアヘビーな印象。ボタンは2つで、アプリから好みのアクションを設定できる。

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キャップは上述した通りABS樹脂製。

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他のペンとのサイズ感を比較

SurfaceペンとPilotのVコーンを比較してみる。一般的なボールペンと比べてもそれほどサイズの違いはないので、ジャケットのポケット、ペンケースなどに入れても違和感なく使うことができるはず。

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ペアリング

特に接続するための設定は不要で、ディスプレイに近づけるといきなり書き始めることができる。これはiPad ProとApple Pencilとの接続より簡単だった。

書いてみる

いきなりの課題

全く問題なく書けるといいたいところだけど、やはり課題はあって、ランドスケープモードで使うと画面右端で突然ペンが認識しなくなる。

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ただこの事象はペンを立てて書くとで発生し、万年筆を使うときのようにペンを寝かせると発生しなくなる。

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ペンとタブレットのどちらに問題があるのかわからないけど、公式サポートしていない以上仕方がない部分か。ただペンにキャップを付けるとリアヘビーなペンバランスになるので、ある程度書き続けると慣れてしまう。

筆圧感知

2048の数値で感知しているのかはわからないけど、こちらは問題なく感知している様子。

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傾き検知

残念ながら利用できない。ペンを立たせ気味だと、インクが途切れるし、寝かせすぎるとインクが出なくなる。癖の強い万年筆を使っているような感触といえばいいのか。

書き味

非常に素晴らしい。Apple Pencilのように画面に触れるとコツコツする感じがうまく抑えられているし、視差も少ない。細かい手書き文字から落書きまで思考を邪魔することなく使えている。

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ただ、本格的な絵を描いたり、イラストを描いたりするのは傾きを検知してくれないこともあって、少し練習が必要なのと、Apple Pencilやマウスのように、任意の場所でページをスクロールするような操作はサポートされていないようなので、ここは工夫が必要なところ。

あくまでも線を描くことを目的としてOneNoteやPower Pointで使う分には全く問題なく利用できるはず。純正のペンを使ったことはないので、比較できないけど機会を見つけて試筆してみたいと思う。

購入時にはタブレットとして使う予定はなかったけど、思ったよりサクサク動くし、液晶の発色も美しい。テキスト入力だけで使うのには少し勿体ない気持ちも出てきたのでもう少し深堀して色々試してみたくなってしまった。