Mate 10 ProのデスクトップモードとSamsungブラウザ
Mate 10 Proを購入してから1ヶ月ほど経過した。デスクトップモードが一番気に入っていて、自宅でも会議室でも頻繁に利用している。デスクトップモードで一番利用しているのがWindowsの仮想環境へのアクセス。ほぼフルスペックのWindowsデスクトップ環境がストレスなく利用できるので、デスクトップモードで利用できるAndroidアプリを積極的に利用することはしていなかった。ただWeb閲覧程度であれば、Windowsの仮想環境を使わなくても良いのではないかと思い立ち、まずはブラウザでどれだけのことができるのか確認してみることにした。
Google Chrome
他のAndroidにも採用されているのと同様Mate 10 Proでも標準ブラウザに指定されている。当然デスクトップモードでも対応アプリとして利用できるけど、何故か全画面モードでしか起動することができない。
画面最大化のアイコンはあるけど、サイズ変更のアイコンが存在しないため、Google Chromeを右半分に、エディタを左半分にと複数のアプリを並べて作業するといったありがちな作業ができないのは致命的。中国のブログとか動画を観るとサイズ変更できているので、何か他の設定があるのか、Chromeのバージョンが違うのか、差分がよくわからず。
Firefox
普段Google Chromeと並んで利用頻度が高いブラウザ。プラットフォーム問わず利用できるしQuantumになってからは動作も軽快な印象を持っている。
サードパーティ製アプリとしてデスクトップモードで利用できてGoogle Chromeと違ってサイズ変更ができるけど、こちらはこちらでレイアウトが崩れたり、フリーズしたりといった事象が頻繁に発生してしまう。そのため現時点はでデスクトップモードでの積極的な利用は避けた方が良さそう。
Samsung Internet Browser
イマイチこれと言ったブラウザが見つけられないまま、Playストアを彷徨っているとSamsungのブラウザがおすすめアプリに表示されていることに気がついた。
デスクトップモードではHuaweiよりSamsung DeXの方が先行しているので、もしかしたらMate 10 Proのデスクトップモードでも、うまいこと動作するかもしれないと期待してインストールしてみる。GalaxyシリーズとはSoCやOSが異なるのでちゃんと動くかどうかはわからないのが懸念点だったけど、特に問題なくインストールはできた。スマートフォンのブラウザとして起動してみると思ったより高速かつ高機能な印象。
Bookmarkの同期
Samsungのアカウントを作ると複数デバイスでの同期ができるとのこと。残念ながらSamsungのアカウントは持っていないのでこの機会に作成してみようかと思ったけど、色々設定周りを確認するとFirefoxのアカウントでも同期は可能だった。とりあえず今回はFirefoxアカウントで同期してみる。数秒でBookmarkの同期は無事完了したけど、保存されたIDやパスワードは同期されない様子。設定方法が悪いのか、そういう仕様なのかよくわからないので、とりあえず個別に設定している。
デスクトップモード
スマートフォンで利用するブラウザとしては優秀っぽいことがわかったので、次はデスクトップモードで利用してみると、これがびっくりするほど快適。
自由にウィンドウサイズは変更できるのはもちろん、他のアプリと同時に立ち上げても高速かつ安定していてまったく落ちることはないし、タブを20個以上開いてもPCのGoogle Chromeのようにメモリを食い尽くして動作が怠慢になるようなことはなかった。
コンテクストメニュー
FirefoxやGoogle Chromeでは貧弱だったコンテクストメニューだけど、Samsung Internet Browserは豊富なメニューを持っていて、選択した文字列をクリップボードにコピーしたり、ページ内検索したり、Web検索したりできるのはもちろん選択した文字列だけを翻訳したり、他のアプリに選択した文字列を引き渡したりすこともできる。
コンテンツブロッカー
これは他のブラウザにもぜひ標準搭載して欲しい機能の一つ。複数のコンテンツブロッカーアプリと連携して鬱陶しい広告を排除してくれる。
ブロックした広告の数が確認できるけど、1ページで10も20もブロックしていて、普段こんなに無駄なデータをやり取りしていたのかと改めて驚いた。
YouTubeの広告もすべて排除してくれるので、YouTubeアプリで観るよりブラウザで見た方が遥かに快適な印象(ただしHD画質になる)。デスクトップモードでは無理だけど、動画サイトをスマートフォンのモードで見るときには、PIPとして動画を再生できるので、分割モードと合わせて最大で3つのアプリを同一画面上に表示できることに。
クイックメニュー
クイックメニューをONに設定すると、画面上にフロートしたメニューが表示され、ブラウザ上に表示されたテキストのサイズを50%から100%まで拡縮できたり、ページを共有して他のアプリに引き渡したり、新しいタブを開いたりすることができる。
その他、ページを保存してオフラインで見たり、他の端末のFirefoxで開いているタブを引き継げたり、コントロールキーマウスホイールを使っての拡縮といった今どきの機能も不足ないので、普段使う上で不自由することはなさそう。
まとめ
Samsung Internet BrowserはBeta版も別アプリとしてPlayストアからダウンロードできるので、2つのブラウザを同時に開いて左右で並べて表示できる。
2枚のブラウザを並べるとこう。左が正式版で、右がベータ版。ベータ版にはコンテンツブロックを設定していないため、コンテンツブロックがちゃんと機能していることがわかる。
Samsungはハードウェアメーカでという認識で、適当にメーカが作ったブラウザなのでは?と考えていたけど、この機能の充実っぷりには結構驚いた。特にコンテンツブロッカーは、Google ChromeやSafariがあまり積極的に取り組んでいない中で、スマートフォンシェアのトップメーカが当たり前のように搭載しているのは良い風潮ではないかなといった印象。しばらくメインブラウザをSamsung Internet Browserに設定して使っていくことにする。